2018-02-13

あたらしいみかんのむきかた

週末は出先で普段は使わない図書館に立ち寄ったので、新鮮な書籍に出会うことが出来た。(一枚のカードで市内20数か所の図書館・図書室のどこでも借りられ、好きな所に返却できるのが新潟市立図書館の良いところ)
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デザイン関係を何冊か借りたのだけど、「あたらしいみかんのむきかた」という絵本に興味を惹かれた。
みかんが好きすぎてありきたりな剥き方に飽き飽きした「むきお」少年が新しいみかんの剥き方を試行錯誤していく、という絵本の物語もエキセントリックで楽しいのだけど、ミカンの皮を余すところなく使って何かを表現するという点が、アートと数学的思考の両方を必要としていてとても面白いと思う。
そう、特に明記してあるわけじゃないけれど、折り紙を作るときにハサミや糊を使わないという「お約束」があるのと同様、この剥き方も蜜柑に切れ目を入れたら一筆書きで一気に切り開き、要らない部分を切り取ったりしないという「お約束」でデザインされているのだ。

あたらしいみかんのむきかた


あたらしいみかんのむきかた 2
緯度経度座標を描いた幾つかの基本的な展開図を元に、この部分をこちらへと切り張りして移動していけばある程度の形は作れそうな気もするけど、それでも馬や牛といった複雑なデザインを描くまでには膨大な試行錯誤があったのだろうとも思う。そもそも蜜柑は完全な球体ではなく、個体差の影響は実際に切り開いてみるまで分からないし、ヘタの部分が動物の目だったり、デザイン上のアクセントになっている点もポイント。
まあ、だからなんだという話でもある。

AMAZONのレビューを見ると、子供の工作のために買ったけど実際やってみると切るのが難しかったといった感想が多いけど、むしろ、自分で新しい剥き方を考案することこそ、創造性や幾何学的想像力を育むことになるのではないか。
世界遺産となったシドニー・オペラハウスもオレンジの皮をむいているときにデザインを思いついたというし、「着目する力」というのも大切な能力だと思う。
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2018-02-12

奨学金破算

奨学金破産が増えているというニュースがSNSで話題になっていた。









制度は完璧じゃないし、選択肢は豊富にあるべきだと思うけど、そんなことより不思議なのは、なぜ奨学金を話題にしたツイートには批判的なツイートばかりが集まるのかということ。

上述のツイートでも、投稿者が奨学金利用者だとか破産したとか一言も書いてないのに「借りた金は返せカス」といったリプライが集まっていたり、奨学金制度を見直そうという集会がニュースになると、あたかもそこに参加した学生が踏み倒しを図っているかのような論調であちこちに批判が書かれたり。
一時の消費者金融は世間的にもあれだけ叩かれて、改善されてきたのに、奨学金利用者に対する怒りはどこから沸いてくるのか。

サラ金や学資ローンは奨学金よりも高利だけど、なんの担保もない学生本人に何百万も貸したりはしないけわけで(基本的に保護者に貸し付け)、一定割合の破産者が出るのは分かり切った仕組みだと思う。
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2018-02-11

その名は、ギリヤーク尼ヶ崎

NHKのETV特集「その名はギリヤーク尼ヶ崎 職業 大道芸人」がとても面白かった。
伝説の大道芸人と呼ばれるギリヤーク尼ヶ崎、86歳。パーキンソン病を患い、ペースメーカーを付けて歩くこともままならない彼が満身創痍で公演に臨むまでの3ヵ月間に密着したドキュメンタリー。

僕が路上演奏していた頃、ブレイクダンスや暗黒舞踏系の踊り手に交じって彼の様なパフォーマーは何人かいたけれど、観客を引き付けるマジック、つまり、路上における得体の知れなさという魅力では異彩を放っていたように思う。何より今まで踊り続けてきたということがすごい。
なぜ、そうまでして踊り続けるかという繰り返される問いに、彼は曖昧な返答しかしないのだけど、終演後の「一生懸命ただ踊ってきただけです」という言葉が一つの答えだったのだと思う。
言葉で説明できるならば踊る必要はないのだ。

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2018-02-08

最終講義

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妙な縁があり、昨年から某国立大学で講師しているのだけど、今日がその最後の授業だった。
毎回、授業の終わりにメールを使って出欠確認や質問等を受け付けていたのだけど、普段は短いコメントが寄せられる程度。そのメールが、最後の回だけは長文で感想や感謝の言葉を寄せてくれる方が多くて有り難かった。留学生の方からも、拙いながら工夫した日本語で感謝を伝えられて思わず熱いものがこみあげたり。
講義自体は面白くもあり、自分の勉強にもなるのであまりに感謝されても恐縮するばかりなのだけど、いわゆる努力が報われる瞬間というのはこういったものか。
残務は山積みだけれど、まずは一区切り。


軽めの夕食を学生食堂で頂く。

夕方からはグラム単位で量り売りのバイキング形式になるのだけど、今日はごはんと豚汁を付けて700円くらい。
下手すると普通のレストランで食事できそうな額になってしまうし、昼間の固定メニューの時より割高感を感じるのはいかがなものか。野菜だとか、健康に気を使ったメニューを選ぶほど割高感が増すのもやるせない。
(朝定食は350円で一汁三菜だと学生にオススメされたのだけど、まだ試したことはない)

ともあれなんだか味気ない食事になってしまった。
いっそケーキでもつければ良かっただろうか。

P.S.
なぜか、専用の什器まで用意して鯛焼きも売られていた。
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2018-02-07

立往生

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相変わらずの大雪。
毎朝、混雑するメイン通りを行くか、通行止めのリスクのある脇道へ迂回するかは賭けだったのだけど、除雪車輛が雪捨て場に向かうルートだけはいつも除雪してあることに気づいてからは比較的スムーズに通勤できるようにはなった。だがしかし、仕事先の休講基準が他大学より厳しいのはなんとかならないか。
学生の大半がキャンパス周辺に下宿する県外出身だという事情もあるんだろうけど、それでも朝から電車が止まっていて引き返したとか、バスが動かずに立往生しいるとか、3時間歩いているとか、そんな連絡を受けるのはやるせない。




福井県では慣れない大雪による立ち往生で数百台の車が一晩立ち往生したというニュース。
不要不急の外出は控える、ライフラインに関係のない企業や学校は休業するといった常識をもっと普及できないものか。
真面目な話、休日にして活力を回復することと、それによる経済的損失、労働することによる消耗とリスク、除雪や救助の費用を勘案した場合、どちらが得だろう。いわば、祝祭日や国民の休日に並ぶ、不定期な自治体による休日の宣言。

とまれ、もしもの時の対策は忘れずにしておきたい。
・車には除雪装備だけでなく、予備の防寒具や着替え、非常食、水を常備。
・立ち往生した際は排気口やフロントグリル周りの除雪を入念に。
・睡眠時や激しい降雪時はエンジンを切る。
・エコノミークラス症候群を避けるためには、定期的な足のマッサージと水分補給を。

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2018-02-06

雪の日の備え

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新潟はここ5,6年の間で一番の大雪。特に海沿いの市街地でこれだけ積もることはしばらくなかったと思う。
県外出身者が多い研究室だけど、特に南からきて今春卒業する学生にとっては最初で最後の大雪になったのではと、そんなことを考えてみたり。
ということで。

・水道管の凍結
蛇口を緩めておくというのが北国の知恵だけど、都市部では渇水の問題もあるし、水を出していても凍ってしまったというケースも多数。凍った時は蛇口をタオルでくるんでお湯をかけると良いのだそう。

・鍵穴の凍結
湿気による鍵穴の凍結を防ぐには、鍵を濡らさないように。鍵穴は雪が吹き込まないようにカバー。
解氷スプレーがあれば良いけど、なければポットでお湯を持ち歩くとか、鍵をライターで暖めるとか。
力任せは厳禁です。

・停電の対処
雪の重さによる断線も度々発生するので備えが肝心。電気を使わない石油ストーブがあればベストだけど、なければカイロや湯たんぽで代用を。照明器具と電池、ライターなどの点火器具も忘れずに。
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2018-02-02

一本満足 ほうとううどん

久し振りに晴れ間が見えた昨日は比較的暖かく、昨夜は油断して寝てしまったのだけど今朝は寒さで早朝に目覚めてしまった。皆既月食から一日遅れの満月は美しかったけれど、その代償といったところか。
放射冷却の影響で、SNSの情報によれば市内でもマイナス9度を観測した場所があったそう。
(気象庁の記録はマイナス6度だった)


朝食はシリアルバーで済ませたのだけど、朝から糖質オフのを選んだのは脳の働きが上がらないという点で失敗だったと思う。それに血糖値が低いままだと酷く寒い。


そんなわけで、昼は体を温めたくて学食で「ほうとう風うどん」なるものを食べた。

「ほうとう」というと、麺類というよりスイトンやおっきりこみの仲間というイメージ。
うどんを使っているので「〜風」としたのは分かるけど、だとすると「ほうとう」の要素はどこで決まるのか?
ほうとう自体、様々な具のバリエーションや食べ方があるし、うどんにも「味噌煮込みうどん」というものがあるわけど、冬の定番的な具材でかぼちゃが入っており、汁にとろみがある(ほうとうはうどんと違って打ち粉を払わないため)といったところがその特徴だろうか。
とまれ、温まる味わいで悪くない選択だった。基本的に七味が合う料理は大概好きだ。

そんなわけで、このところの寒波から体調が悪い、治りかけの風邪をずっとひき続けているような状態が続いている。寒さに弱いのは持病も関係している。
どこかでリセットするための休暇を取るべきか。いっそ暖かい地域に引っ越すか。
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2018-01-25

雪道の運転について

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再び大雪⛄
通勤路にもスタック車が渋滞を引き起こしていたり、脇道には放置されたまま雪をかぶっている車両もあったり。
首都圏でも数年ぶりの大雪となり、スタックやスリップへの対処法がSNSにも流れていたのだけど、いくつかピントが外れているように思うものも少なくなかった。

cf. 雪で車が滑って立ち往生したら? 役立つスタック脱出法

まず、雪の日にノーマルタイヤを運転することは単なる危険行為ではなく違法行為であるということ。
で、スタックから脱出するには「じんわりとアクセルを踏む」ことが推奨されてるけど、まずギアをローに落とすこと、ハンドルをまっすぐ中央に戻すことが最優先だと思う。

急ハンドル、急加速、急ブレーキが禁物なのは雪道の鉄則。
少しでもタイヤが空転してるのを感じたらギアをセカンド、ローに落とすこと。
下り坂では前もって十分に減速すること。
チェーンは一組しかなければ駆動輪に巻くのが当然だけど、二組あるなら四輪全てに装着した方がベターです(特にノーマルタイヤの場合はマスト)。



P.S.
ちなみに「ゆき」を変換したときに出てくるこの絵文字⛄の正式名称は"Snowman without snow"(雪のない雪だるま)というのだそう。
背景に雪が降っている雪だるまの絵文字と区別するための名称だけど、なんだかシュールな響きがあると思う。
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